間違いだらけの展示会やイベントへの出張とは?

”酒類・飲料プロセス技術開発No1”せんべいが語る『間違いだらけの展示会やイベントへの出張』とは?

展示会やイベントはエンジニアにとって楽しみな出来事で、新しい技術情報を入手し、プロセスの課題を解決することが主な目的です。しかし、効果的な展示会の歩き方を知らないと、ただの観光に終わってしまうことがあります。東京ビックサイトに行ってもゆりかもめに乗っただけみたいな。
そこでこれまでの経験をもとに編み出した『展示会の歩き方 3ステップ』を紹介します。海外の展示会にも応用可能な方法です。

展示会出張に行く前にすることがあるでしょう

展示会にいくのはエンジニアの楽しみのひとつ。新しい技術に触れたり興味深い話をきけたり、ワクワクするものです。さらに海外であれば言葉の問題はあるにしても、現物を間近に見ることができるのは、それだけでも役に立ちそうと思うものです。
あとは目が届かないことを良いことに、会場周辺のパブをハシゴする楽しみもあります。多くの方ととるコミュニケーションも展示会に行くひとつの目的ではあります。とはいうものの、本来の目的である新しい技術情報の入手やプロセスの困りごとを解決する手段の調査を行うには、しっかり準備をして臨まないといきなりその場に行っただけではみつけられません。

展示会出張の悪習慣

例えば、最近はコロナも明けて東京お台場の展示場は大盛況になっています。朝は会社で仕事をして、昼から展示場。早めに終わればゆりかもめで新橋やりんかい線で渋谷・新宿でというスケジュールでご出張。人ごみを掻き分け掻き分け会場の展示物ブースを進み、取引先の営業マンを探して社長さんを紹介していただき名刺交換。たわいもない話をしながらお茶をする。「面白い展示物あった?」と聞いても「どこも毎年変わりませんね。」という答えをもらって終了。・・・・という感じではないでしょうか。

これではまったく展示会に来た意味がありません。もらったカタログをつけて出張報告書もそれなりで終了。

実は私もブラブラしていましたが・・・

私も展示会が好きでしょっちゅう行ってました。若い頃は無料の招待券があれば、「いってきま〜す」とお出かけ。翌日上司に「どこに行ってたんだ!」と言われたら、「有休だったので〜」とすり抜け、あらゆる展示会に顔出ししていました。海外の展示会も何度か行かせてもらいました。そこで良い展示会を回る方法はないものかと長年検討・テストしてきた結果、効率的で効果的な展示会を歩く方法を私なりに確立しました。

展示会を効果的に使う3つのステップ

その方策というのを、展示会を使う3ステップとしてご紹介します。それぞれのステップは次のとおりです。

ステップ1:とにかく一通り歩き回る
ステップ2:気になったところを訪問する
ステップ3:知り合いの営業マンに会いに行く

要する時間は、国内だと1日。海外の超大型展示会では2〜3日かけて回ります。それぞれのステップごとに目的があり注意事項があります。具体的に順に説明していきます。

「とにかく一通り歩き回る」

まずステップ1の「とにかく一通り歩き回る」ですが、展示会場に到着したら展示会場すべてのブースをまずみてまわります。国内の展示場であればいくら大きくても半日もあれば回れますが、海外の展示場だとそうもいきません。でもそれを言ってたらきりがないので、ひたすら歩き回ります。「脇目も振らず」では困るのですが(笑)。まずは、全てのブースを歩き回って気になる展示があるところをメモしておくのです。「歩いて見てまわるだけでわかるのか?」という疑問があると思いますが、いつも気になっている課題に関わるところには目が行くものです。カラーバス効果とも言われますが、脳内で気になることは自然と探しているものだというのです。
実際、海外の展示会で見つけた装置をいくつも輸入して活用した経験があります。気になるものが展示されていてもゆっくり話を聞くのではなく、そのときはマップやノートにメモする程度でどんどん歩いて行きます。
海外の展示場は本当に1日でまわることができないくらい広いので、知り合いの営業マンがいても、「明日行くから」と伝えて歩いてください。また、ステップ1の実施は、展示会初日の朝からがおすすめです。お客さんが少なくブースを見るのも楽です。歩くだけで両側を見ることができるのでお勧めです。展示会は日を追うごとに人が増えます。特に海外の展示会は2日目以降は人ばかり。良い展示物があっても見落としてしまう可能性があったり、たどり着くことさえできないかもしれません。初日の朝から歩きやすい靴で、汗拭きタオルと飲み物などを持ってひたすら歩きましょう。

「気になったところを訪問する」

ステップ2は、「気になったところを訪問する」です。ステップ1でマークしたブースに訪問します。国内であれば昼ごはんを食べながら作戦を練って午後にどこから回るかを決めます。海外だと多分1日歩き回ってその日は終わりになっているはずなので、ホテルに帰ってからビールでも飲みながら作戦を練ります。そして、翌日気になるブースへの訪問です。
ブースに行く途中に、知り合いの営業マンから声をかけられる可能性があると思いますが、「あとで行きます。」という返事で目的のブースに直行します。到着したら現物やカタログを見ながら説明を聞きます。
もし訪問する人が多く説明していただける方がおられないときには、「残念!」と思わずに「ラッキー❤️」と思って、説明を受けている方の後ろからついていきましょう。基本的なことはそのときいっしょに聞いておけばあとで聞かずに済みますし、自分では考えもしなかったような質問を訪問者はされていたりして、たいへん参考になります。ライバル会社の方だったら笑っちゃいます。

「知り合いの営業マンに会う」

そしてステップ3です。これで初めて知り合いの営業マンのいるブースに行くわけです。彼らもお客様の動員数がKPIになっているはずなので、しっかり名刺を置いていきましょう。ブースで一通り説明をうけ、社長さんや部長さんと名刺交換が済んだら、営業マンに質問します。「面白いものありました?」ではなく、「どこか見にいきましたか?」と聞くのがいいです。「面白い」という営業マンの主観がはいるのでその質問は避けて、見に行ったブースを教えてもらいます。何か理由があるはずなので、それも聞ければ(本音はなかなか聞けませんが)めっけものです。業界の方向性などが見えてくるかもしれません。そんなブースを残りの時間で回って終了という運びです。

読書が裏付けしてくれるイチオシテクニック

長年の試行錯誤で考えた方策でしたが、海外の展示会で見つけた何種類もの設備を導入した実績もあります。また、得意のレゾナンスリーディングで色々な本を読んでいくうち、この方法は脳科学的にも合致する方法であることがわかり自分なりに納得度が増しました。

まずは国内展示会で実績を!

大きな世界規模の展示会といえばCESや、酒類飲料の世界であればDrinctechなどがありますので、機会をつくって回ることができるのはエンジニア冥利につきます。今から自分の海外出張に予算がでるように、国内の展示会で実績を積んで臨むのはいかがでしょうか。

実は、さらに効果を上げる秘策があるのですが、それはまた次の機会に。

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